Column
2022.6.15.
35年目のFINAL ANSWER
エアロパーツの組付け
チューニングやカスタマイズ、ドレスアップとジャンルは様々ですが、
1つ言えることは、お金を掛けて愛車を仕上げていく以上は、
純正(ノーマル車)以上の仕上がり&完成度!!
私は最低限、ここが大切だと思っております。
見た目も、クルマとしての性能も純正以下であるのであれば、
無駄にお金と時間を浪費していると思っております。
純正以上の仕上がり&完成度は、経験値によっても視点が変わります。
ここではエアロパーツメーカーとして、これまでの経験を元にご紹介して行きたいと思います。
第1回目は、クルマの顔とも言えるフロントバンパーの組付けをご紹介致します。
1つご理解を頂きたいのは、完成度が高ければ高いほど緻密な加工が必要になります。
これによって作業時間も掛かってしまうものです。
プロの業者様に作業を依頼される場合は、
作業時間で技術料(作業工賃)が連動するものです。
時間を掛ければ掛けるほど、完成度は上がります。
しかしプロに作業を依頼する場合は、技術料も上がるということをご理解下さい。
皆さまがどこまでの完成度を求めているのか?
それは皆さまの1人1人の価値観によって変わるものです。
また車両1台1台に個体差というものがあります。
年式的に。また、これまでの乗り方や過去の修復歴などによって、
コンディションがイコールでは無いということ。
加えて、愛車の仕様によっても、通常とは異なる加工が必要となる場合もあります。
この様なことを理解した上で、理想のクルマ作りにチャレンジして頂きたいと思います。
エアロパーツの組付け
エアロパーツを組付ける場合は、仮組み&フィッティング調整を行うことが必要になります。
一般的な市販車の場合は、工場出荷状態でも個体差があります。
加えて、弊社が販売する製品の多くは、販売から10年以上経過した車両が多く、
走行状態や使用状況、また修復歴、修復方法などによって個体差が生じております。
1台1台の個体差に合わせて微調整を行う。
これがフィッティング調整と呼ばれる作業になります。
*ヘッドライトとバンパーとのクリアランス調整
バンパーとヘッドライトとのクリアランスを現車合わせで加工を行います。
クリアランス(隙間)を狭くすれば完成度も高くなりますが、
その分、精密な加工が必要になりますので作業時間も掛かります。
何度もバンパーの脱着を行う手間の掛かる作業です。
*バンパー開口部の加工
仕様やジャンルに合わせて、現車合わせでクリアランスを調整します。
走行中に発生する外部からの振動や衝撃。
またエンジンを始動することにより、内部からも振動が発生します。
弊社では、ナンバー付のストリートカーでは、5mmから10mmのクリアランス。
ショーモデルなどの展示車両では、3mm以下のクリアランスで調整を行っております。
前置きインタークーラーやオイルクーラーを装着した車両は、
バンパーと干渉しないようクリアランスを確保して下さい。
保護用にゴム製のモールなどを装着するのもおススメ致します。
*灯火パーツの組付け加工
パーツを組付ければ見えなくなってしまいますが、
緻密な加工ができれば理想的だと思います。
こちらもミリ単位の精度で加工を行います。
*組付け部分の出づらや合い沿いの調整
バンパーとフェンダーとの段差やクリアランスを現車合わせで調整していきます。
純正フェンダーの3次元形状に合わせて微調整を行います。
こちらの作業もミリ単位の精度が必要となりますので、手間の掛かる作業になります。
この様に純正パーツと比べ、社外パーツの組み付けは手間の掛かる作業が多いです。
プラモデルをイメージすれば、純正パーツは“塗装済みの組み立てキット”。
逆に社外パーツは“上級者向けの組み立てキット”という表現をすると判りやすいでしょうか?
それぞれのキットには、それぞれの良さがあるものです。
塗装済みの組み立てキットには無い魅力。
塗装済みの組み立てキットには無い完成度。
それは、国内外で開催されるショーや雑誌などでも一目瞭然だと思います。
専門誌の表紙を飾り、専門誌のグラビアにも登場し、多くのファンから評価を得る。
それは弊社の製品だけではなく、作業を行ったチューナーやオーナーも同じだと思います。