Column


            2022.6.8.


            35年目のFINAL ANSWER


            愛車を長く乗り続けること・・・1

            愛車を長く乗り続けることは、素晴らしいことだと思います。
            愛車を長く乗り続けることは、モノを大切にすることだと思いますし、
            先に述べた“地球環境への配慮”という点に於いても、
            1台の自動車を製造するにあたり、必要とされる資源の削減。
            そして製造するにあたり、
            必要とされるエネルギーの削減にも貢献していると思います。

            欧米諸国での考え方では、限られた資源を有効に使う。
            モノを大切にする。という考え方があります。

            例えば、製造からある期間を超えた車両などは、減税の対象となる。
            こちらは有名な話ではありますが、
            米国では、製造から25年を経過した車両は文化遺産として考える。
            これによって、基本的に左ハンドルがメインの米国では、
            製造から25年を経過した車両は、右ハンドルの車両でも登録することができる。
            ということが認められております。

            残念ながら日本では…
            製造から一定期間を経過した車両は、増税となってしまったり、
            新しい車両に買い替えを促進するために、
            部品の供給が欧米諸国の自動車メーカーと比べ、
            短期間で供給が停止してしまう傾向にあります。

            近年では、供給を停止した部品を再供給する。
            という流れが進んでおりますが、
            どちらかと言えば、欧米諸国向けのパフォーマンス。
            国外での自社ブランドの向上を目的としたものが多い様な気がします。

            とは言いましても、
            運良く、必要としていた部品を手にすることができた方は、
            良かったと思います。


            時代の流れと共に、自動車の技術も進化をしていくものです。
            例えば、自動車の外板は、錆にくくなりました。
            昭和時代に製造されたボディは、錆が出やすく、
            そのまま放置をし続けていると、穴が空いてしまうものでした。

            また、ドライバーの運転技術をアシストする技術も進化しました。
            例えば、油圧を使ってアシストするパワーステアリング。
            それから、ブレーキのロックを軽減させるためのABS。
            駆動輪の空転を検知して駆動をコントロールするトラクションコントロール。
            その他にも、横滑りを防止するような機能も標準装備化されるようになりました。
            それからギアボックスも、マニュアルからオートマチック。
            更には、マニュアルシフトに近いパドルシフトへと進化しました。

            これらの便利な機能は、日々進化し続けておりますし、
            クルマを運転する人にとっては、とても便利な機能でもありますが、
            一部のユーザーにとっては、その便利な機能が仇となり、
            クルマを運転する楽しさを半減させてしまうと感じる方も多いと思います。

            実は、私自身もその一人でもありまして、
            本来は安全のために機能するためのものが事故を引き起こしてしまったり、
            クルマの様子を伺いながら、
            ドライバーがアシストしなければならないという、
            ストレスの溜まるクルマが増えてしまったという風に感じるところもあります。


            ここ近年、日本のスポーツカーが国外で人気となっております。
            一部のメディアでは、米国での25年規制の解除によって・・・
            ということが報じられておりますが、
            私のイメージでは、米国だけでは無く、
            それ以外の地域でも需要が高まっていると感じております。

            弊社が販売する製品の多くは、“ピュアスポーツカー”と呼ばれる、
            電子制御システムが標準装備化される前の車両用部品が中心で、
            全世界に部品を供給しております。

            日本では右ハンドルの車両も、左ハンドルの車両も走ることができますが、
            日本から輸出されるスポーツカーの多くは、右ハンドル車になります。
            米国では、製造から25年経過した車両は、右ハンドル車も走行できますが、
            右ハンドル車が多く輸出される国は、“元英国領”の国が殆どです。

            世界の自動車事情をひも解いて行くと、とても面白いものです。
            その土地土地に文化があり、歴史があります。
            その他にも、例えば、2ドアのクルマですと、
            贅沢品という扱いになり、贅沢(品)税が掛けられる国もあったりします。

            ご興味のある方は、調べてみるのも良いと思います。


            愛車を長く乗り続けること・・・2

 




TOP